InstagramでのDMのやり取りは不倫の証拠になるか

　配偶者が不倫相手と間でやり取りしているInstagramのＤＭは、不倫慰謝料請求の証拠になる場合もあります。

　正確には、不倫慰謝料請求の証拠としてそのまま使えるものもあれば、より確実な証拠を収集するための手掛かりとなるものもあります。

　不倫慰謝料が発生する条件のひとつは不貞行為の存在であり、InstagramのＤＭは不貞行為の存在を証明するための情報となり得るためです。

　ただし、配偶者のスマートフォン等でInstagramのＤＭを勝手に見ることはプライバシー権侵害になることもあります。

　また、スマートフォン等のパスワードを破る行為は犯罪になり得ます。

　以下、不貞行為の定義と、InstagramのＤＭが不貞行為の証拠となる場合、および不貞行為の証拠を収集するための手掛かりとなる場合について説明します。

　不倫慰謝料が発生する原因となる不貞行為とは、基本的には配偶者と不倫相手との間に性的関係（性行為またはそれに類する行為）が存在することをいいます。

　そのため、不倫慰謝料の請求には、性行為等の存在を証明できる証拠が必要となります。

　InstagramのＤＭは、文字によるやり取りのほかに、写真や動画を送信し合うことができます。

　場合によっては、不倫をしている配偶者と不倫相手との間のInstagramのＤＭに、性行為等を収めた写真や動画のやり取りが残っていることもあります。

　もしこのようなデータがあれば、不貞行為の存在を直接裏付ける証拠となります。

　InstagramのＤＭに、不倫相手との間での性行為等の写真や動画が存在しているということは、それほど多いとは考えられません。

　このようなデータがなくても、例えば不倫相手と考えられる者が写っている写真があれば、不倫相手の身元を調査する手掛かりになります。

　また、写真や動画に写って（映って）いる背景から、配偶者と不倫相手が訪れた場所の推測が可能となることもあります。

　文字だけの情報であっても、待ち合わせ場所等の情報があれば、行動を知る手掛かりになります。

　これらの情報を元に、興信所などの専門家が調査をすることで、より確実な不貞行為の証拠を収集できることがあります。